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中国の旅（8回目）の最終夜、気分よくマッサージを終えて帰路についた。
そおいえば、ここから割と近い所にまだ行ったことのない三里頓があるなぁ。
いっちょ見物に行ってみるかと思い立ち、タクシーを拾って、サンリトンジウバーへ。
緑や赤い光が店をライトアップし、まだまだお客で賑わっていた。
ぐるりと一巡した頃、見知らぬ人から声を掛けられた。
（まあ、こんなところで、こんな時期に、知っている人に遭う筈もないが。）
中国語と英語まじりで話を聞いていると、飲み屋への誘いであった。
ははん、怪しいのが寄ってきたなと思いながらも、雰囲気だけでも感じるために
ちょっと寄ってみるかという悪魔の誘惑に惑わされ、ついていってみることにした。
ここからすぐのところだけど、タクシーで行きましょうと云われ、おや？と思いながらも
同乗。あれあれ、三里頓から離れていくではないか。どこ行くねん？
「ホテルに入っているバーだから安心ですよ。」との説明。
折角、三里頓に来たのに〜。来た方向へ戻っていっている模様。
ほどなく、街外れの一軒のホテルに到着。 え、こんなとこ？
ホテルの名前は忘れてしまった。数字がついていたっけ。
案内してきたネエちゃんについて中に入ると、階段を降りていき、ソファーのある
10畳ほどの部屋に通された。
正面中央に座ると、ぞろぞろ10人くらいの女性が登場。 うわ、なんやなんや。
「うわあ、キレイ〜」とおどけてみて、デジカメ取り出して「はい、撮りま〜す」と構えたら、
慌ててアカンアカンと怒った顔をされた。ジョークですやん。
この中からお相手する人を二人選べという。
もう誰でもいい、適当に飲んで早々に帰りたいので、両端の二人と云ってビールを注文。
と、ここで案内してきたネエちゃんは、先に（また客引きに？）帰るから、案内料？100元
払えという。訳分からんかったけど、ひつこいので渡した。
さて、安モンの？燕京ビールは無いというので、青島ビールを頼んだ。
自分たちも何か飲みたいと云ったので、野暮ったく「いくらするの？」と訊いたら「そんなに
高くはない」という。 ふん、飲めや。
カラオケありますよ、ダンス踊りますか、ほかに何か飲みませんか、との誘いを全て断わり、
多分15分くらいでおもむろに、「我走了！」と云って立ち上がったら驚いた様子。
そんなに早く帰るなんて言い出すとは思わなかった様子。
ではちょっと待ってと云われ、待っていると、会計担当の女性が入ってきて、では会計、
お酒代のほか、女の子一人に300元（約4500円）払えという。気付いたら一人増えているし、
そんなに手持ちないでと云っても聞く耳持たず。ここへ来て、云いたい言葉もすぐに出てこない。
そうこうしている間にも、注文していないシャンパンが次々に運び込まれてきた。
そんなん要らんでというのも聞かず、演技掛かって、「マネージャ呼んできますから待て」と。
ほどなく待つと、英語の解るという、いかつい顔の兄ちゃんが現れた。
「ぶっ！本で読んだことのある、ぼったくりバーの典型やん、この展開は！」
おもわず、失笑もしてしまったが、彼らの名演技は続く。
英語ができるといいつつ、あまりコミュニケーションがはかれなかったのはどっちの所為？
（つづく）
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